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千葉市未来の科学者育成プログラム連携講座
 物理学「弦を電磁石で振動させ、共振現象を見てみよう」

日時

2013年11月2日(土)13:00〜16:30

場所

千葉大学普遍教育 物理実験室(西千葉キャンパス)

講師

加藤徹也

講座内容

 音波は空気の振動,電磁波は電磁界の振動,地震波は大地の震動。それらの振動周期と外部からの力の周期が合うと共振して振幅が大きくなります。今回は実際の振動の例を確かめたうえで,ギターの弦を磁力で揺すり共振現象について学びました。

講座の様子

 まず受講生たちは橋の風による振動や,振り子,バイオリンや金属棒などの振動の観察から体験的に理解を深めました。
 次にデジタル発信器の接続を行い,いろいろな振動数の信号を音として聴いてみました。回路には形の似た部品や名前が分からない部品がたくさんあり,最初は受講生たちも戸惑っていましたが,みんなの様子を見ながら段階的に進めていくことで,組み立て作業も無事接続を行うことができました。
 さらにオシロスコープを接続し,圧電素子を紙コップに取り付けマイクとし,自分の声の波形を見てみました。すでに声変わりを迎えた男の子が多かったので高い声を出して観察するのには苦労していたようです。
 最後に弦の共振実験装置を組み立て,発信器の振動数を変化させていくとだんだん振動が大きくなってゆき基本振動の振動数を見つけることができました。さらに2倍振動では弦の中央が振動していない様子も観察することができ感動していたようでした。

受講生の感想

 2人の受講生の感想をご紹介します。

◇今回のプログラムでは,音の周波数によって,弦の揺れが変わることが分かり,驚きました。デジタル発信機では,1万7000 Hzになると,音が高すぎて聞こえなくなりました。  こうもりは2万Hz以上も聞こえるとなると,動物って凄いなと思います。音は,振動によって聞こえると分かりました。日常生活の「音」に気を付けてみたいです。

◇今回の共振現象は,育成プロの中でも楽しみにしていたプログラムの一つです。自分が思っていた以上に難しく,装置を作るのも大変でした。ただ,その分,共振現象の反応を見つけたときは,すごくうれしかったです。面白かったです。自分も今年の夏の自由研究は,共振現象に取り組みました。やっぱり自分の研究より高度でした。

作った音の聞き分け

弦の共振の観察

弦の共振の観察

(文章作成;加藤研究室TA)